解体する5

今回の登場人物

Kさん  さくらが好きだった方 女性 80代 

Eさん 女性 私とEさんの娘さんは同級生  母もEさんとご主人ととても仲良かった。

Hさん  男性 Kさんの夫。現在施設に入所中。痴呆が進んでいるようだ

Mちゃん(私)  私です(笑)  年齢不詳   恭平、ジュディー、さくらを愛しているブログ管理人 

 

 

前にもEさんは私の母が夢に出てきたと言っていたが、また出てきたようだ。ただ今回はEさんの夫のHさんと母が一緒に出てきたらしい。Kさんはその話題に

「私は誰も出てこないけどなんでだろうか?」

と疑問を持っている。ただ、夢に出てこない方が良いことだと思っているようで何度も夢に出てくる母の事を不思議がってもいた。

それに比べ確かにEさんは夢を多く見ているようだし、内容も具体的なものが多い。

 

ここで、当然のように話題が飛ぶ。もう何をどんな順番で話したかさえ覚えいられないほど、内容は飛びまくっていた。が、この日のEさんは違った。夢の話に終わらず、母の生前の話までし始めた。

 

ここでEさんが話し始めたのはHさん(Eさんの夫)と母の事だった。

Hさんは母に何か頼まれるとイヤと言えず、いつも笑いながら頼まれたことを楽しそうにやっていたそうだ。

「どうしたぁ~?」と言いながら、自転車のタイヤの空気を入れて、タマネギをちょうだい、など、日常的な事ばかりだったが頼みごとをする母に笑顔で対応をしていたという。妻のEさんが頼んでも言い訳を言うが先でなかなか行動しない。それが母の言う事となるとなぜか聞いてしまう。と半分怒りながら話している。

今、Hさんは施設に入所していてEさん自身がHさんに対して何ともできないこともある。そんな時、母が「Hさ~ん」と家に来たことを思い出すそうだ。あの頃は良かった。としみじみと話す。

 

かと思うと違う話題になるのだが、またEさんは突然母の話をし始める。

「Mちゃんは本当は知らないでしょ? 喧嘩(私と)をしたと私の家に来ていた事を」

というのだ。もちろん知らない。

話では私と喧嘩をして家に居づらいと、こうしてEさんの家に来ていたらしい。

また、私が熱を出して寝込んでいた時、母は車の免許がないためタクシーで病院へ行けと言ったが私が返事をしなかった。何日も寝込みどうしていいか分からない、と言ってきたこともあるらしい。あなたの事が心配で心配で、と。

いい話だと思った矢先、また別の時には私が熱を出して寝込んでいるので

「食べる物を買っていかないといけないから本当に面倒だ」

と買い物の前に立ち寄ったこともあったらしい。

どれを聞いても母らしい。

Eさんは、母の事をこう表現する。

「誰に対してもすぐ怒る人だったが、人一倍気が小さいところがあった」

と。Kさんもそれに深く同意した。

 

 

私は香港まで行き、ある試験を受け合格した。その帰り、母は携帯に電話してきたらしいがどうやら飛行機の中というタイミングだった。外国で何かあったかもしれないと、Eさんのお孫さんに助けを求めに来たらしい。どうしてこのお孫さんを助け船と思ったかは分からない。

とにかく、国際委電話ができない母は私の無事を確認し喜んだと。そしてその試験が合格したことをかなり喜び、皆に話して回ったという。

本当に心配していた。

本当に喜んでいた。

。。。。と。

 

 

 

今になって「そうだったのか」と心が動かされたと言うことではない。

私は、母の事を良く知らなかった。

母も私の事を良く知らなかった。

 

と言うことなのでは、と思う。

 

だから私は母にもう少し謝る必要がある。

理解できないより、理解しようとしていなかったことに。

 

 

母は母なりに母らしくあった。

そう思った時、母に対する理解が前より少し深まった気がする。

 

 

 

 

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