昔の家

子供のころに住んでいたのは神社の近く。

今の自宅もたまたま神社の近く。

この二つ、同じ名前で子供の頃に住んでいた近くの神社の方が大きいがひょっとしたら今の家の近くの神社は分社とかそんな感じだろうか?

この二つの神社はさほど離れていないので、時々前の家の近くを通った時に神社に立ち寄る。

 

この日は夕方だったが立ち寄ることにした。

すると神社の前におばあさんがいる。

「あんた、どこから来たね?」

と話しかけられた。

場所を伝えると、自分の家はあそこだと言う。あぁ、前に住んでいたところと近いのでひょっとしたら?と言う予想が当たり

「あんた名前は何て言うね?」

応えると、目を白黒させ

「学ちゃんのかね?」

と言う。学ぶというのは私の父の名前。

「よく知っとる。学ちゃんはええ子やった。元気しとるかね?」

他界したと伝えると、さぞがっかりした様子で

「なんでそんなことになった? どこが悪かった?」

「胃の病気になってしまって」

「ほりゃ~残念だわ。ええ子やった。本当になぁ。大好きやった」

聞くと父の3才上だという。

 

続いて

「お母さんは元気かね?」「あんたは学ちゃんの娘かね?」「子供は何人やね?」「若いころはどこで働いとったね?」

ここで急に

「私はよぉ、若いころはそっちに住んでいた。今は家を建ててもらってこっちに住んでおる。息子と一緒に住んでおって、お父さんは7年前に死んだがね」

とご自分の話が挟まる。

「いい息子さんで良かったですね。ご一緒に住まわれていれば心強いし。」

と返す。

「ところで、お父さんはなんでそんなことになった? どこが悪かった?」

「癌です。」

「ほりゃ~残念だわ。ええ子やった。本当になぁ。大好きやった」

て、さっきと同じだ。

 

続いて

「お母さんは元気かね?」「あんたは学ちゃんの娘かね?」「子供は何人やね?」「若いころはどこで働いとったね?」

ここで急に

「私はよぉ、若いころはそっちに住んでいた。今は家を建ててもらってこっちに住んでおる。息子と一緒に住んでおって、お父さんは7年前に死んだがね」

とご自分の話が挟まる。

同じだ。。。。

と、繰り返すこと3クール。

息子さんが心配されるので帰った方が良いのでは? と思うもなかなか言い出せず、4クール目に入った。

 

 

 

ふと思う。

若いころの事は忘れていないんだ。きっとこの人にとってはまだ最近の出来事にうつっているのかかも。

父の事を詳しく話し始めた時には、父も母もそこにいて懐かしんでいるような気がしてきた。私自身も、子供のころここで遊んでいたことを懐かしく思い出していた。

 

 

考えれば、父も母も同じ話をすることない状態でこの世を去って行った。

老後、という生活より元気に働き、多くの友人と遊び、そんな中だった。もし、と考えるのは好きではないが、それでももし、今両親が生きていたら、この方と同じような感じでゆっくり歩き、過去の記憶を楽しみ、そして1人で家族を待っていたかもしれない、と思ってしまった。

そんな両親の姿を見てみたかった気がする。。。。。

 

 

今日の一枚。

暑さに負けないで走る。もしこの子たちが生きていたら老犬介護をしていたかもしれない。。。。

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